私は、「直線そのまま」。
みなさん、お初にお目にかかります。
以後、お見知りおきの程をよろしくお願いします。
「あんた何者?」とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、私は地蔵犬こと単勝1番人気の実の兄です。
マスターがリネの世界に身を投じた頃、愚弟がマスターにテイムされたのを見て、生き別れになってはいかんと思い、私もマスターにお仕えすることにしたのです。
当時、非力で装備も貧弱なマスターをお助けすべく、兄弟で力をあわせて狩りに勤しんでおりましたが、強くなったマスターは1番をお召しになり、私はマスターの妹君であるクロイツ様にお仕えすることになったのです。
そもそも、1番は昔から調子がよく誰からも愛される性格だった為、マスターのご寵愛を受けて当然だったのかも知れませんが。
1番と来たら、いいトシして未だに自分を「ボク!」と称するこの日記を見れば、推して知るべしと言えましょう。
wizのペットは、重い荷物を持たされるものの、回復してもらい放題で、案外楽にレベルを上げることができると聞いております。
一方、ナイトの犬は大変です。
ちょっとやそっとHPバーが白くなっても放置されます。
なぜならば、私のHPバーが白い時には、クロイツ様のHPバーは真っ白だったりするからです。
そんな修羅場をくぐってきた割には、レベルは40辺りから伸び悩んでおります。
「ナイトの犬は育ちませぬ><」
こんなクロイツ様の心の叫びをお聞きになったマスターが、久しぶりに私を召還してくださった訳です。
ちょっと見ないうちに、1番はハイドベに進化をとげて、武器や防具を装備できるようになり、我が弟ながら少し頼もしく成長していました。
が、私には落ち着きのない愚弟には真似のできない芸があるのです。
お座り!
ペットたるもの、このくらいピシッと「待て」の姿勢を決めなければならぬ!と説教を垂れても、1番はすぐにふらふらと歩き回る体たらくでした。
マスターのお供でDVCや傲慢低層に赴き、私も今日Lv43になりました。